【ザワンズフーリブ】シーズン1第1話「橋の事件から5年後」のネタバレ＆レビュー【ウォーキングデッド】

リックとミショーンが主人公のスピンオフ作品『ザ・ワンズ・フー・リブ』がついに公開開始となり、久々のリックの登場にファンとしては只々嬉しい限りです。

シーズン9で降板し、そのあと映画化の話がありましたが、結局のところ短編ドラマで復活。シーズン9は2018年の公開でしたから、かれこれ5年以上の時を経て復活を果たしました。

元々主人公だったリックの復活ということで、ほかの『ウォーキング・デッド』のスピンオフ作品（ダリル・ディクソンやデッド・シティ）よりも注目度は高く、おそらく多くの人が視聴するであろう本作。

すでに製作陣もシーズン2に関して前向きな発言をしており、制作される可能性は高いです。さらに複数のスピンオフ作品をまたぐ壮大なクロスオーバーにも前向きなことから、まだまだこの先しばらくは『ウォーキング・デッド』の世界を楽しめそうですよ。

さて、このたび公開された『ザ・ワンズ・フー・リブ』シーズン1の第1話「橋の事件から5年後」のレビューを書いていきます。

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本記事にはネタバレ情報が含まれています

『ザ・ワンズ・フー・リブ』シーズン1の第1話のレビュー
第1話の撮影裏写真
まとめ

『ザ・ワンズ・フー・リブ』シーズン1の第1話のレビュー

記念すべき第1話はどんな展開になるのか楽しみでしたが、最後の最後に衝撃的な展開がありました。

なんと、早くもリックとミショーンが再会を果たしたのです。もっとあとのエピソードでの再会になると予想していただけにこれは想定外！

第1話では、シーズン9で連れ去られたリックがどのような想いを持ち、どのような行動を取っていたのかが描かれています。

本家『ウォーキング・デッド』シーズン11の最終24話で、リックは自身を連れ去った市民共同体軍（CRM）から逃げようと試みていました。逃げれないと悟ったリックは、近くの船にミショーンへのメッセージが入った手荷物を投げ入れ、最終的にミショーンが無人島でそれを見つけ捜索に出るわけです。

このことからも分かる通り、連れ去られたリックは何年間もミショーンや仲間のもとに戻ろうと苦しみもがいていました。4度ほど脱走を試みるもすべて失敗。ついに諦めて市民共同体軍（CRM）の一員として生きていこうとしていたところ、偶然にもミショーンと出くわすのです…。

本作は「恋愛物語になる」と制作陣が語っているように、恋愛物語の要素があります。毎回のエピソードで流れるオープニングを見てもそうですし、リックの夢のなかで描かれていたオシャレな格好をした2人のシーンからもわかります。2人それぞれの想いや行動が描かれ、再会したあとはどうやって市民共同体軍（CRM）から逃げるのかが大きな見どころになりそう。

第1話はリックの心情やCRMの説明など導入的なエピソードでした。それでも状況把握に、最後の再会に、やはりおもしろい！本作は莫大な予算がかけられているとのことなので、残りのエピソードも期待しかありません。

4度の逃亡！手首を切断するほどの強い想い

連れ去られたリックの想いはずっと変わりませんでした。

そう、彼は外に出られず自由がない市民共同体（軍）から脱出して、ミショーンらがいる仲間のもとへ戻りたかったのです。そのために隙を見ては逃げようと試みたものの、ことごとく捕まっています。

森のなかで受託人としてウォーカー（デルツ）を駆除する作業中、彼は繋がれた鎖を外して逃げ出そうとします。その際に、繋がれた鎖を外すために持っている斧で自らの手首を切断したのです。結局それでも逃げられませんでしたが……。

しかし彼のミショーンに会いたい熱意はそれほどのものなのです。失敗する可能性が高いにもかかわらず、自身の腕を落としてまで会いたい相手、それがミショーンなのです。まさかリックが腕を落とすとは予想外でしたが、その熱意が伝わる素晴らしい描写でした。

オカフォー中佐の要望！リックらのCRM入り

リックは市民共同体軍（CRM）のオカフォー中佐から、CRMに入り改革してほしかったそう。

それはもうひとりのパール・ソーンも同じ。

今回のエピソードでは「A」と「B」の詳細が語られました。

A：強い信念を持ち命を懸ける者、人々を導く者たち
B：ただ生きたいだけの平凡な人間

リックら2人は「A」に分類されており、オカフォー中佐曰く、ふつう「A」は殺されるらしい。しかし2人に関しては、オカフォー中佐の取り計らいによって殺されず済んだそう。

その理由が、2人にはCRMを内側から改革してほしいからとのこと。これは軍の意思ではなく、オカフォー中佐の意思であり独断行動です。このまま昇給し、得られる情報も増えると。そのひとつが「エシュロン」と呼ばれるもので、市民は100%知らず、軍でも90%以上は知らない機密情報。

そう、ここ市民共同体軍は秘密主義で、秘密の上に秘密があり、まさに秘密に重ねられたグループ。同盟関係のほかの都市の所在地はわかっているものの、逆に向こうの都市に住む者たちは、市民共同体がどこにあるのかさえも知らないという。

市民共同体軍は市民共同体を守る軍であるにもかかわらず、それぞれが独立したようなかたちで、市民共同体軍はやりたい放題。彼らが外でやっていることは市民共同体の人たちは知らないのだとか。とにかく秘密が多いグループなのです。

話はそれましたが、結局リックは市民共同体軍（CRM）に入隊。勉強してヘリコプターまで操縦できるほど立派な兵士の一員となります。しかしこの時はまだ彼の意思は変わらず、隙を見ては逃げようと試みます。彼は市民共同体で暮らす、第3区水道部長であるエステバン・ガルシアと仲良く、図面を見せてはマンホールがどこにつながっているのかを聞くのです…。

いざ逃げる作戦を実行しようとするも、想定外の子供がおり作戦失敗。ソーンにも見つかりますが、彼女はリックが逃げたがっているのを知っているため何もしません。彼女も元々は逃げたがっていた人間で、すでに諦めているんだとか…。

ここでもリックの意思が固いことがわかります。今度は兵士になって外に自由に出れるようになってから逃亡する案を思い付くのです。賢いリック！

ミショーンのことを知っているオカフォー中佐

リックの上官にあたるオカフォー中佐。

リックの脱走を毎回阻止し、彼をCRMに引き入れて軍を改革してほしい願望を持っています。

彼は「リックがなぜ脱走したいのか？」を知っており、それがミショーンという名前の女性であることも知っています。それはリックが彼女に書いた手紙やスマホの存在を知っているからです…。

彼は格闘も強く、リックとの格闘では寝込みを襲われるものの、銃を手にしてリックを制圧。ものすごく屈強な男でもあります。

彼はすべてを失っています。ロサンゼルスやアトランタを爆撃し、フィラデルフィアにも爆撃命令が出ていたとか。妻で海兵隊員だったエステルは、生き残ったものを殺す任務に就いており、それに耐えられなくなり、自ら殺したというとんでもない人物です。しかし、最終的に彼はヘリコプターに乗っているところを、ミショーンらの襲撃により死んでしまうのです…。

非常に短い出番でしたが、とても良い演技をしたと思います。またフラッシュバックなどで出てきてほしい人物です。市民共同体軍の厳しさをリックに教えるにはピッタリの人選だったと思います。

軍を指揮するビール少将の登場

市民共同体軍（CRM）をまとめるのがビール少将です。

彼はベトナム戦争時に米軍の将校だった人物で長い軍歴があります。現在は数千人の兵士からなる精鋭部隊を率いています。

彼は軍のトップらしく洞察力が素晴らしい。オカフォー中佐が何か企んでいることを見抜いており、おそらくリックの返答からもそれを確信したことでしょう。ビール少将はスピンオフ作品『ワールド・ビヨンド』にも名前だけ登場しています。

まだまだ自己紹介程度にしか登場しておらず、オカフォー中佐が死亡したことで、今後はより登場する機会が多くなるはず。リックとの関係性にも要注目です。

ビール少将ですが、個人的にはやはり演じている俳優にどうしても注目してしまいます。

演じているのはテリー・オクィンという俳優さんです。2010年代以降に海外ドラマに興味を持った人は知らないかもしれませんが、彼は2000年代中盤に放送されていた人気海外ドラマ『LOST』でロック役を演じた俳優さんです。『LOST』を見ていた方は懐かしいと思うはず。

私もあれからたくさんの海外ドラマを見ていますが、あのお顔を拝見したのは久々で懐かしい。なんとも個性的でどこか愛嬌のあるキャラクターだったので、また彼の顔を見れてホッとしています。

今回は愛嬌があるどころか、屈強な軍隊を率いており、外ではやりたい放題ひどいことをやっているとのことで、なかなか愛せないキャラクターになるでしょう。そんな彼の演技も個人的には楽しみのひとつであります。

オマハの消滅を知る

リックとパール・ソーンはTVで同盟関係にあるオマハの消滅を知ります。

理由はまだ判明していないようで、崩壊した壁の外から大量のウォーカーが流れ込んできている映像が流れており、9万人が一夜にして死んでしまったとか。

疑問を抱いている2人ですが、なぜオマハが消滅したのかは、スピンオフ作品の『ワールド・ビヨンド』のシーズン2で描かれていました。

そう、オハマを消滅させたのは市民共同体軍（CRM）です。

彼らはウォーカーの仕業に見せかけていますが、実際にはガスを撒いて全滅させていたのです。彼らは蘇生を遅らせる方法を研究しており、被験体を得る必要がありました。被験者を得るために同盟都市を全滅させるというトンデモないことを行っているのです。

おそろしいことに、ジェイディスはポートランドもガスで全滅させるとハックに打ち明けていました…。

リックとパール・ソーンはまだ市民共同体軍（CRM）の実態を全然理解していませんが、おそらく今後わかってくるのではないかと思います。そうなれば軍の兵士として生きていこうと決めたリックの決心も揺らぐはず。一筋縄ではいかなさそうですが、この市民共同体軍（CRM）vsリックの戦いも今後大きな見どころになりそうです。

リックとミショーンの再会

長年、ミショーンのもとに戻りたいという強い願望があったリックですが、ある時ついに諦め、市民共同体軍（CRM）に身を捧げることに決めます。

オカフォー中佐のプロジェクトに参加し、ヘリコプターに乗っていると突然襲撃を受けることに。オカフォー中佐は死亡し、ヘリコプターはそのまま墜落。リックを含め数人の隊員は無事で、そのままヘリコプターを脱して襲撃者から逃げることに。しかし爆発と同時にリックらは吹き飛ばされてしまい、ひとりの人物がほかの隊員を殺し、リックも日本刀を喉に当てられヘルメットを脱がされます。

するとそこにいたのはミショーン。2人は互いに驚いた表情をして、ようやく再会できた喜びに、驚きとともに安堵の表情を見せているように見えました。

冒頭でも書きましたが、まさか1話目でリックとミショーンが再会するとは思いませんでした。この展開は驚きです。次回の第2話ではミショーン側の出来事が描かれるようなので、最初に再会シーンを見せておいて、そこまでに至る過程を次で描くのだと思います。

再会までの道のりも楽しみですが、問題は再会したあとです。入隊しているリックはそう簡単には逃げられない。一体どうやって逃げるのか？めちゃくちゃ楽しみです。