ウォーキング・デッド史上最強の軍隊「市民共同体軍（CRM）」を徹底解説

スピンオフ作品を含む『ウォーキング・デッド』シリーズに登場する軍隊「市民共同体軍（CRM）」。

「何よりも安全と秘密」をモットーにし、自らを “世界最後の光 “と呼んでいます。軍は数千人から構成され、ヘリコプターを所有し、空爆も可能なほど重装備。

上記を含め、現時点でわかっている「市民共同体軍（CRM）」を徹底解剖していきます。

動画で知りたい方はこちら↓

市民共同体軍（CRM）とは？

市民共同体軍（CRM）は、人口20万人が住む都市「フィラデルフィア市民共和国」を守る軍隊です。

フィラデルフィア市民共和国とは独立しており、軍自体が権力を持ち独自で行動しているのが特徴。

数千人規模の軍隊で、複数のヘリコプターを所有。自らを “世界最後の光 “と呼ぶほど、世界の希望になっている自負があるのです。

軍を率いるのはビール少将で、オカフォー中佐やジェイディス・ストークス准尉が現場で指揮を執ります。

市民共同体軍（CRM）は「何よりも安全と秘密」をモットーにしており、完全な秘密主義を貫きます。リックの手紙にも以下のように書かれていました。

すべてが秘密だった。軍隊は何が何でも街の秘密を守った。軍隊がすることはすべて、街には秘密だった。そして、血のような赤い縞模様の兵士たちが、自分たちのすることを全軍に秘密にしていた。秘密の上に秘密があった

3つの都市と同盟関係

市民共同体軍（CRM）のシンボルマークは3つのリングです。

これは「3つの同盟都市」という意味があり、ほかの2都市と同盟を結んでいます。

上記3都市に加え、オマハの小規模衛星コミュニティであるキャンパス・コロニー（ワールド・ビヨンドで登場）に暮らす9,671人も含まれています。

フィラデルフィア市民共和国は、オマハなどへ物資提供も行っているのです。

市民共同体軍（CRM）はオマハとポートランドの所在地を知っていますが、残り2都市の住人は「フィラデルフィア市民共和国」がどこにあるのか知りません。

あおや

市民共同体軍（CRM）は所在地を秘密にしているのです。

軍が誕生した起源

市民共同体軍（CRM）は、ペンシルバニア州兵を母体として結成されました。

2010年に世界がウォーカーに支配された時、国軍によるフィラデルフィアへの空爆（コバルト作戦）をビール少将やオカフォー中佐らが阻止。その後、フィラデルフィアが市民共和国として要塞化され、それを守る軍隊になったのが市民共同体軍（CRM）です。

あおや

国軍からフィラデルフィアを守ったビール少将率いるペンシルバニア州兵が市民共同体軍（CRM）の起源

都市を空爆した「コバルト作戦」

2010年8月、ウィルスの蔓延を食い止めるために国防総省が考案し米軍が実施した「コバルト作戦」。

この作戦は空からナパーム弾で都市を空爆するというもので、一般人を含め都市を焼き払うものでした。

当時、オカフォー中佐は空軍の一員としてこの作戦に参加。ジョージア州アトランタやカリフォルニア州ロサンゼルスの爆撃を実施。しかし、フィラデルフィアの空爆を命じられた際、彼は別の行動を取ります。

彼は無実の人間が殺されるのが耐え難く、空軍を裏切り、フィラデルフィアを空爆する予定の約4,000人の海兵隊員がいるリンカーン・フィナンシャル・フィールド基地を爆撃したのです。死んだ海兵隊員のなかには、妻のエステルもいました。

オカフォー中佐の裏切りもあり、ペンシルバニア州兵にいたビール少将らはフィラデルフィアを守ることに成功。その後、オカフォー中佐はビール少将らに加わり市民共同体軍（CRM）になります。

あおや

オカフォー中佐は無実の人たちを殺すのを耐えられなかったのですね！

また、『ワールド・ビヨンド』に登場し、当時海兵隊に属していたハック中尉は、コバルト作戦で民間人を処刑する命令を拒否し、母親のエリザベス・クブレックとともに市民共同体軍（CRM）に加わりました。

市民共同体軍（CRM）によるオマハ壊滅

同盟関係にあったネブラスカ州にある人口97,407人の都市オマハ。

ある日、フィラデルフィア市民共和国のもとに、オマハが壊滅しその原因を調査中、とのニュースが流れます。どうやら壁が破壊され、外から大量のウォーカーが流れ込んだという…。

しかし『ワールド・ビヨンド』で真相が判明しており、オマハは市民共同体軍（CRM）によって意図的に壊滅させられたのです。

ビール少将は、エリザベス・クーブリック中佐とジェイディス・ストークス准尉らにオマハとキャンパス・コロニー壊滅を指示。市民共同体軍（CRM）は塩素ガスによる化学攻撃で市民を一掃し、爆発物で壁を爆破してコミュニティ内にウォーカーの群れを入れたのです。

市民共同体軍（CRM）は「ウォーカーの群れが合体しオマハとキャンパス・コロニーを破壊した」と嘘の情報をフィラデルフィア市民共和国に流しました。

オマハ壊滅の理由

市民共同体軍（CRM）の調査によれば、3つの都市の同盟は食糧、水、エネルギー、電力といったフィラデルフィア市民共和国の資源をすぐに枯渇させる可能性があったそう。

オマハやキャンパスコロニー、ポートランドはフィラデルフィア市民共和国に依存しすぎており、完全に自立することはないと判断。

飢饉と紛争が「世界最後の光」である市民共同体軍（CRM）に広がるのを防ぐために、すべての同盟を断絶する方向に動いたのです。

オマハ壊滅の影響

オマハ壊滅の影響によりビール少将はある決断をします。

当初、市民共同体軍（CRM）は創設から10年後に市民共和国評議会（CRC）と市民政府に権力を移行することに同意していました。

しかしオマハ壊滅という悲劇を理由に、ビール少将は引き続き市民共同体軍（CRM）が独立して活動を続ける緊急延期を文民政府に働きかけたのです。

あおや

つまり、市民共同体軍（CRM）は引き続きやりたい放題できる！

研究計画「プロジェクト・ヴォータス」

ビール少将とクーブリック中佐は「プロジェクト・ヴォータス」を設立しました。

プロジェクト・ヴォータスとは、生き返りの研究を進めるために、死を通して生きた被験者を研究するプロジェクトのことです。

ニューヨーク州のイサカにある市民共同体軍（CRM）の研究施設で、レオ・ベネット博士やライラ・ベルショー博士などの科学者を集め、ウイルスの治療法を開発していました。

ベネット博士が死者の腐敗を促進し、ウォーカーを根絶するための菌類を研究する一方で、ベルショー博士の実験では、ウォーカーに噛まれた被験者が使われ、市民共同体軍（CRM）はそれを “A “と分類しています。

ベルショー博士が作った緑色の塩素ガスは、「A」の被験者を窒息させるために使われ、のちにオマハとキャンパス・コロニーを壊滅させた市民共同体軍（CRM）の “戦術的軍事作戦 “で生物兵器として使われました。

市民共同体軍（CRM）の「A」と「B」

市民共同体軍（CRM）は、発見したすべての人間を「A」と「B」に分類しています。

市民共同体軍（CRM）は、「A」を確保した場合には基本的に研究施設に送って殺害し、「B」はフィラデルフィア市民共和国の市民として受け入れているのだとか。

「A」に分類されたリックやソーンは例外で、オカフォー中佐の「軍に入隊して改革してほしい」という願望から、上層部に取り計らったため死なずに済みました。

リックを引き渡し准尉になったジェイディス

当初、ガラクタ置き場に住んでいたジェイディスは、リックを「A」としてコンテナに監禁。

橋での爆発によって負傷し、川辺で生き延びていたリック。ジェイディスは偶然にも彼を発見し、やってきたヘリコプターへの通信で「B」を確保していることを伝え、そのままヘリに乗り込みフィラデルフィアへ向かったのです…。

『ワールド・ビヨンド』でジェイディスは「価値のあるものを渡し、市民共同体軍（CRM）に入った」と語っており、これがリックのことであると推測されています。

市民共同体軍（CRM）の「エシュロン」とは？

市民共同体軍（CRM）は秘密を重視します。

軍の90%以上が知らず、市民の100%が知らない情報が「エシュロン」と呼ばれるものです。

機密扱いで、知っているのは軍の上層部にいるわずかな人間だけ。その情報には、例えば、ビール少将が命令した”戦術的軍事作戦” などの情報が含まれています。

リックの市民共同体軍（CRM）での経緯

フィラデルフィアにある市民共同体軍（CRM）の拠点に連れてこられたリック。

彼は市民共同体軍（CRM）の職員によって運営されている施設で、ウォーカーを駆除する仕事に就きました。廃墟と化したアリーナやスタジアムを改造した施設で、リックを含め作業員たちが黙々とウォーカーを駆除し、ウォーカーに蹂躙された州全体を取り戻そうとしています。

リックは過去8年間をフィラデルフィア市民共和国で過ごします。入ってから6年後、リックのような受託人はフィラデルフィア市民共和国への市民権取得の道が開かれ、市民共同体軍（CRM）に入隊できます。

（しかし、一度入ったら…決して逃れることはできない）

リックは6年後もグライムズ軍曹として市民共同体軍（CRM）の階級を移動しており、最終的に市民共同体軍（CRM）に入隊することになるのです。

まとめ

地球上に残る最強の軍隊とされる軍隊「市民共同体軍（CRM）」。

フィラデルフィアを守ったことに起源があり、その後は市民を守るための軍として活動。しかし外では軍が独自の権力で、コミュニティを壊滅させるという悪事を行なっていたのです…。