
『ダリル・ディクソン シーズン2 -キャロルの書-』第4話のレビューです。
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第4話の予告編。
『ダリル・ディクソン』シーズン2 第4話のレビュー

今回の第4話は、冒頭から内容てんこ盛りで大変おもしろかったです。
ついにダリルとキャロルが再会!これを見たいがために、これまで本作を見ていた人も多いのではないでしょうか?感動の再会となりました。
また、主要な人物が何人か亡くなり、以前から気になっていたことも解決したりと、非常に内容の濃いエピソードだったと思います。
絶対絶命のキャロルの切り抜け方が雑

ネストに突入するのに、凶暴なウォーカーを利用しようとするジェネット。
住民のなかから転化させる犠牲者たちを選び、そのなかにキャロルも入れられてしまいます。
絶体絶命のピンチだったキャロル。一体どうやって切り抜けるのか非常に気になっていましたが、まさかの死んだフリ(笑)銃を乱射されるわけですが、キャロルは撃たれたフリをして倒れる。まぁここまでは良いとして、問題はそのあとですよね。
兵士たちが一人ひとりに銃で転化させるための注射を打っていくわけですけど、なんとキャロルも一応打たれます。しかしその直後に彼女は注射を抜くんですよ(笑)いやいや、あれだけたくさんの人が見ているなかでそんなことできます?確実に生きてることがバレるじゃないですか!
しかも打たれてますから、少量でも彼女の身体のなかに薬が入ってそうですけど大丈夫でしょうか?
ちょっとこの辺が雑といいますか、もう少しなんとかならなかったのかなぁと思います。まぁどうでもいいことですけどね。
凶暴すぎるウォーカーたち

薬を打たれた人間はすぐに転化し襲い始めます。
しかも凶暴すぎて怖すぎる…!
めちゃくちゃ速く走ってきますし、勢いが尋常じゃない。時速20kmくらいは出てそう。ネストの人達なんてあっという間にやられてました。あの殺気、あの勢いで襲い掛かられたらたまったもんじゃありません。

これまでのウォーカーはゆっくりだったが故に簡単に逃げられましたが、あそこまで全力疾走してくるとさすがに恐怖でしかありません。全世界がこのウォーカーじゃなくてよかった。もしこのウォーカーがデフォルトだったら、間違いなく人間はもう存在していませんね。
それにしても、ウォーカー役の役者さんは大変そうです。今まではゆっくり動いていればよく、演技力はさほど必要なかったと思います。しかし、今回は全力で走らなければならず、凶暴さを見せるのに、これまでよりも演技力が必要だったでしょう。襲いかかるシーンとか。
なんだか練習している姿を想像するとめちゃくちゃ笑えます。
ジェネットが言っていた通り、今回のように突入する場合には、この凶暴なウォーカーたちの兵士は活躍しますね。入り口さえ吹っ飛ばし、このウォーカーを流し込んでしまえばほとんど片付けてくれる。しかも凶暴さ加減も薬の量で調整できますから。なかなか頭の良いことしましたね。

話は変わりますが、今回の突入でコドロンがまた助けてくれました。殺されるところでしたがキャロルが救出。彼は本当に良いやつです。最初は嫌な奴でしたが、ローランを守るという共通の思いがあるとわかってからは信念のある良いやつになりました。彼は消息不明ですが、きっとどこかで生きているはず。またどこかで助けてくれるのではないでしょうか?
感動!ダリルとキャロルの再会

今回の最大の見どころは、ダリルとキャロルの再会でした。
どうやって再会するのかが本作が始まって以来の一番の関心事でしたが、まさかあんな状況のなか再会するとは想定外。

凶暴なウォーカーに追いかけられ、ダリルがいる牢獄に逃げてきたネストの人間。彼は運良く鍵を持って入ってきたため、彼に手錠を外させ、ダリルは武器を手にしてウォーカーを次々と始末していきます。ウォーカーは凶暴にはなっているものの、弱点は従来のウォーカーと変わりませんし、これまで散々対処してきた人にとってはそこまで苦労しないようですね。

それはさておき、その反対からはダリルを助けるためにやってきたキャロルが銃でウォーカーを始末しており、すべて倒して終わったところで二人は対面します。ダリルは、まさかフランスまで助けに来るなんて1ミリも思ってないでしょうから、さぞ驚いたことでしょう。彼の表情からも「え!なんで!?」というような驚きもあり、嬉しさもあり、な表情を浮かべていました。また、二人が抱き合う際に一瞬音楽が無音になるのですが、あの演出もなかなか良かったと思います。

個人的に、ダリルってこのような感動シーンで抱き合うときって毎回可愛くなりますよね。以前、救世主から逃げてきてヒル・トップで久々にリックと再会したときもなんだか可愛らしかったのを覚えています。

この感動の再会シーンに関して、ダリル役のノーマン・リーダスは、このシーンはもともとそう書かれていたわけではなかった、と語っています。
彼女が牢屋で僕を見つけるところは、もともと違う書き方だったんだ
本当はダリルが牢屋にいて、それを見つけたキャロルが彼を解放する、という内容だったそう。それが戦闘の混乱のなかで2人が出会う場面に変わったのはなぜでしょうか?
感情を変えたかったんだ。ただ “ああ、彼女に見つかって弱っている “というだけではない。弱っているところから始まって、彼が抜け出して殺人マシーンに変身する。まわりはすべて動いているのに、音が消えて、まるで…… これは現実なのか?結局、それは強度の問題だ。そのときのエネルギーは、この世のものとは思えないものでなければならなかった。熱狂的でなければならなかった
たしかにウォーカーを次々と駆除するダリルのエネルギーは半端なかったですし、それこそ狂気さえ感じるほどの勢いでした。そして再会し急激に静まる…。再会の感動をより強調するには確かにこの演出は合っていたと思います。

さらに、ネストの人間がダリルの牢屋に入ってきて鍵を外すシーンにも変更があったとか。
ダリルは当初、鎖で縛られた腕を振り上げるというシーンはヒーローっぽすぎると感じて嫌だったそう。
ヒーローに見えるのは嫌いなんだ。自分がヒーローであることは気にしないけど、自分がヒーローであることを知られたくないんだ。
ダリルの意見によって、腕を上げない、看守と囚人が目を合わせるだけの、より繊細なシーンも撮影したのだとか。しかし、監督は、ダリルは好きじゃないと思うけど、編集者と確認して腕を振り上げるシーンのほうがいいと判断。ノーマン・リーダスも、みんながそっちのほうが好きなら自分が間違ってるね、といって、ヒーローっぽいカットに決定したのだとか。
個人的にもそっちのほうが正しい判断だったと思います。

一方、キャロル役のメリッサ・マクブライドは、変更後の再会シーンのほうが好みだった様子。
とても素敵なシーンだと思ったわ。美しいセットで、彼はウォーカーたちと懸命に戦っている。彼女が探していることを彼は何も知らないんだから。それに、地球の反対側にいるはずの彼女を目の前で見るなんて、とても奇妙なことに違いないわ!私はこの演出の方がずっと好きですね

話はそれますが、メリッサ・マクブライドは冬のモン・サン=ミシェルでの撮影について語ってくれています。
高いところに行くほど風が強くてとても寒かったわ。あそこで撮影するのは本当に過酷だった。素晴らしい場所なのに、イザベル(クレマンス・ポエジー)に会う頂上でしか撮影しなかった。あの撮影は風が強くて寒かったし、夜の撮影もそうだった!
確かにモン・サン=ミシェルでのメリッサ・マクブライドの撮影は今回の4話で描かれたところだけ。時間帯によっても全然違う景色でしょうし、彼女のコメントからはモン・サン=ミシェルでもっと撮影したかった様子が伝わってきます。

それにしても冬のモン・サン=ミシェルは寒そうです。なにせ周囲になにも遮るものがありませんからね。風がもろに当たってそうで、まぁ寒そう…。
イザベルの死!なぜここで殺す!?

第4話でのまさかの死がイザベルです。
てっきり彼女は最後まで生き残り、ダリルやキャロルらとともにアメリカへ渡るものだと思っていました。ダリルとは恋人関係にもなったため、まだまだ二人の恋愛や冒険が見れるだろうと勝手に思っていましたが、まさかあんなところで死ぬとは…!

ロザンにお腹を刺されて意識を失い。朦朧とするなか外へ出てキャロルと出くわす。そしてダリルを連れて戻ってきて最期…。
ダリルの感情も複雑だったはず。キャロルと再会して嬉しいなか、その直後に愛する人が亡くなってしまう。しかしダリルもわりと切り替えが早かったように感じます。イザベルと約束した通り、彼はすぐに意識をローランに向け、彼を守るために行動します。

イザベルの死は本当に予想外でした。まだ殺さなくても良かった気がしますが、ダリルの気持ちをローランに集中させるためには仕方なかったのでしょうか。
イザベルを演じた役者は、古参ファンや出演人からの評価が高かったそうです。そういう人間ほど早く死んでしまうものですよね。もっと長いエピソードだったら彼女はこんな死に方しなかったはず。
批判殺到!「戻ってきた」の真相

この第4話でようやく明かされた「戻ってきた」の真相。
シーズン1の第5話で、ダリルとキャロルが無線で連絡しているなか、キャロルは「戻ってきた」と話し、そのあと無線は切れてしまいました。一体誰が戻ってきたのか?非常に楽しみだったわけで、みんなリックやミショーン、マギーやニーガンなど予想していましたが、いざ蓋を開けてみるとトンデモなくがっかりしたものでした。
なんと戻ってきたのは「人」ではありません。
いやいや、あれはどう考えても人でしょ!とツッコミたくなりますが、あれはただ単にキャロルの「感覚」の話をしていただけ、という驚くような答えでした。さすがにないですね汗

要するに、コモンウェルスにいると平和すぎて昔の感覚がなくなってきて、いまは外に出たから戻ってきた、ということです。なんじゃそれ。ずっこけます。
あれだけ期待させておいて、あまりの中身のない回答に多くの人はがっかりしたはず!あの発言は注目されてたんだし、ほとんどの人が「誰か戻ってきた」と思っていたんだから、そこはもう少し納得のいくように描いてほしかったというのが本音ですね。
ジェネット!お前も死ぬのか!

もう一人まさかの人物が死にました。
それがジェネット(ジュネ)です。
前回の第3話では過去が描かれたばかり。なのにもう殺してしまうとは驚きです。彼女を殺してしまったら物語が終わってしまうのでは?と思っていましたが、そうでもなさそう…。

彼女の死に方がまた残念でしたね。自分たちが開発した、凶暴なウォーカーに転化させるための注射を自身が打たれるとは。これまで散々他人に打ってきましたから、その報いを受けた感じですかね。
彼女ももう少し登場してほしかった。エピソード数がもっとあればこんな死に方しなかったのでしょうけど、もう少し強いキャラでなかなか倒せないキャラでいてほしかった。

あのキャロルを挟み撃ちにして追い込んだのはお見事。

しかし背後からダリルがやってくるのは想定外。最後の最後は脇が甘かったですね。っていうか、以前ダリルたちに待ち伏せされて襲撃、負傷していますから、もともと脇が甘い人物だったとは思いますが。まぁ元用務員ですから。軍隊経験などもない。
それにしてもシーズン通して彼女の演技もお見事でした!
希望連合と聖者の力が合流

希望連合(ロサンたち)が聖者の力(ジュネたち)を吸収し合体しました。
ジュネが亡くなり、トップ不在になった聖者の力。しかしお互いの目的は同じ。特別な子であるとされるローランを確保すること。お互いの目的が同じということで、両者は合体し、今後同じ目的のために行動することになります。ジュネが死んでも脅威はなくならず、さらに勢いが増す可能性が高い。

まとめると、子供ローランをめぐるアメリカ人 vs フランスの宗教団体の戦いになってきました(笑)

あのあとダリルとキャロルはパリへ向けてローランを探しに行き、一方のロサンたちもおそらくローラン探しのためにパリへ向かい鉢合わせになると思われます。ダリルたちは、あとはローランを見つけて飛行機で帰るだけ。そしてロサンたちはそれを阻止できるのか?
興味深いことにローラン自身はアメリカ人側、というかダリルに興味があるという…。宗教施設で育ったローランですが、やはり自由に憧れるのでしょうかね。
『ダリル・ディクソン』シーズン2 第4話の撮影裏写真




















まとめ

『ダリル・ディクソン シーズン2 -キャロルの書-』第4話のレビューでした。
シーズンの中盤でとてもおもしろいエピソードでしたね。事態が一気に進み、しかしそれと同時にまさかの人物が死んでしまうというサプライズも。とは言ってもついにダリルとキャロルが再会を果たしましたから、ファンとしてとりあえずその感動シーンを見れて満足ではあります。
あと残り2話、こちらも期待大です♪
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